どうもこんにちは。永遠の英語難民、井沢サンチェです。いきなりですが、結論から言います(いかがわしい英語の情報教材のように、引っ張るのが好きじゃないので)。
英語リスニング教材で「音声スピードを最速」に設定してトレーニングした結果、私のリスニング力はどうなったのかと言うと……
全然力がつきませんでした。やる前と変化なし。あくまでも私の実感の話で、数値化できるものではありませんが(その間TOEICなども受けてないので)、証拠があります。
私は昔からリスニングトレーニングの一環で海外ドラマを字幕なし(音声英語)で見ているのですが、意味が分からなくて止まる頻度が昔からからほとんど変わってないのです。
こうなってくると、認めざるを得ないではないですか。「音声スピードを最速」にしてリスニングするという努力が無駄だったことを。
・「音声スピードを最速」にしてトレーニングした2つの理由
そもそもなぜ音声スピードを最速にしていたのか。自分に合ったスピードで練習すればいいだろと思う方も多いかと思います。もっともな話です。
自分で自分の愚行について振り返ると、主に理由は2つあります。
まず1つは「聞き流せばOK」というアレの存在。そういう教材ありますよね? 名前は出しませんが、「英語を聞き流しているだけで英語力が身につく」的なやつです。
あのような教材があるということは、意味が分からなくても聞いとけば英語力は身につくのではないか? むしろ、意味を考えるのは弊害ではないか? と思っていました。だから、「ちゃんと聞き取れるスピード」よりも、「ネイティブが話すスピードで聞くこと」を優先してしまったのです
もちろん、ネイティブレベルのスピードが最初から聞き取れる人はそうした方がいいかと思いますが、私のように「ちょっと何言ってるかわかんない」が多発してしまう人は、絶対に音声スピードを落とした方がいいです。自分のレベルに合わせた音声スピードで練習した方が身につく……これは確信を持って言えます。
・2つ目の理由
ちょっと話が逸れてしまいましたが、2つ目の理由にいきましょう。単純に、「リスニングのトレーニングなんだしそうすべき」と思っていたからです。だってこれはいわば修行。ドラゴンボールでも重力10倍の部屋で修行するじゃないですか。
あの部屋で修行してた悟空とかが実戦で体が軽いと感じたように、最速で練習しとけば、生の英を聞いたときに「めっちゃ簡単に聞き取れる」ってなるでしょう?
だったら、「最速」にして練習しよう……となったわけです。そして、どんな教材でも再生速度を最速に設定し、そのような設定がない場合はフリーソフトなんかを使ってスピードを上げまくっていました。
現在リスニング練習に使っているアプリ「スタディアプリ 新日常英会話」では「速い」「普通」「遅い」の3段階から自分にレベルに合ったものを選べるようになっているのですが、もちろん自分は「速い」一択。
ちなみに、最速で聞いていても私には意味がよく分かりません。でもいいのです。だって、「聞き流している」だけでも力がつくんでしょう? こっちは聞いたあとに単語を覚えたりするんだから、絶対に身につくでしょう? と思っていたわけです。
大失敗でした。
そう気付いたのは、恥ずかしながら最近のこと。「スタディアプリ 新日常英会話」の「速い」で音声が聞き取れないことに嫌気がさしたので、試しに「普通」にしてみたところ……茂木健一郎さんが言うところの「アハ」体験が起きたのです。
「これだったんだ! 自分はいま日本語のように意味を理解しながら聞いている。これが大事だったんだ。この感覚。これを何度も味わうことによって、リスニング力は上がっていくのだろう」
……という考えに至ったのです。それまでに、10年かかりました。長い道のりでした。
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